むじゅうりょく書店

自由な本屋 むじゅうりょく書店

つむじ風食堂の夜

それは、笑いのこぼれる夜。
食堂は、十字路の角にぽつんとひとつ灯をともしていた。

十字路には、東西南北あちらこちらから風が吹きつのるので、いつでも、つむじ風がひとつ、くるりと廻っていた。
くるりと廻って、都会の隅に吹きだまる砂粒を舞い上げ、そいつをまた、鋭くはじき返すようにして食堂の暖簾がはためいていた。暖簾に名はない。舞台は懐かしい町「月舟町」。

クラフト・エヴィング商會の物語作家による書き下ろし小説。

美しくやさしい文章が風のように軽やかに流れる一冊です。


著 者 : 吉田 篤弘
発行年 : 2005年
製 本 : 189ページ
サイズ : 文庫本
出版社 : 筑摩書房
状 態 : 古本

つむじ風食堂の夜

400円(内税)